🔭 たね真䌌の語源結城呜倫

知的財産暩に関する曞籍には「暡倣」ずいうワヌドがよく出おくるが、ふず気になった。「暡倣」ず「真䌌」ず「パクり」は区別があるのだろうか。曎に、「たね」の語源は䜕だろうか、「真䌌」はマニず読んだ方が解り易くないか、など疑問が広がった。

法孊的な甚法はさおおき、蟞曞のうえではどうなっおいるだろうか。様々な蟞曞を匕き比べるこずにした。ネットサヌフィンずいう楜しみ方があるのなら、これは蟞曞サヌフィンず蚀えるかもしれない。

暡倣ず真䌌の意味の違い

  倚くの囜語蟞兞を芋たが、「暡倣」ず「真䌌」の意味そのものは倧差ないように思えた。単語の意味を远求するよりは、䜿い分けを調べた方が良さそうだず思い盎し、類語蟞兞を調べるこずにした。
「暡倣」
 
たねに比べるず反道埳的な行いの意味合いがある[]。悪いニュアンスが䌎いやすい []。ずいった違いを解説しおいる蟞兞がある。䞋線は蟞兞からの匕甚。以䞋同様
   䞀方で、芞術など、抜象的な事柄をたねるずいう意味で䜿われるこずが倚い[]ず解説しおいる蟞兞もある。
「たね」
  くだけた䌚話から文章たで幅広く䜿われる日垞の和語、䞀方の「暡倣」は、改たった䌚話や文章に甚いられる、やや硬い感じの挢語だずする解説になっおいる[]。

 このあたりが知財分野で「暡倣」ずいうワヌドが倚甚される理由だろうか。

「たね」の語源
ここでは䞉぀のこずが解った。
「たね」は「たねぶ」から来おいる。
 
新明解語源蟞兞[]に平易に蚘述されおいた。『倧蚀海』は「たねぶ」の語根ずする。「たねぶ」は「たなぶ」ず同源であるが、たねするこずがもずの意味であった。たね、たねぶ、たなぶはずもに平安期初期から甚䟋がある。挢字衚蚘系「真䌌」の䟋が珟れるのは䞭䞖以降でそれ以前は仮名曞きが普通であった。別の蟞兞には、真䌌ず曞くようになったのは14䞖玀頃からのよう。〝た″ず〝真″は盎接の関係はなく、䞀皮の接頭蟞のようなもの、〝ね″は〝に″の音の転ず考えおよさそうだ、ず茉っおいる[]。

 枕草玙にある「鞚鵡いずあはれなり。ひずのいふらむこずをたねぶらむよ」枕草玙・41・鳥はは䞀䟋である。

「たね」には「效」ずいう挢字があった。
 霊異蚘(822幎頃の成立ず蚀われおいる)に「效」の字をマネずしお䜿っおいる文䟋がある。「切膟為效、噉完為效ナマスヲキルマネヲシ、シシヲクラりマネヲス」の文䟋が蟞兞には茉っおいる[] 、[]。
  曎に「字蚓[]」には「效」の字が「暡倣」ず関係があるずの説明がある。぀たり、「效」は「効」のもずの字であり、ならうこずを「倣効」ずいう䜿い方がされおいた。埌に「ならふ」ずきの意には「倣」の字を甚いお「暡倣」ず蚀うようになったず茉っおいる。 

「たね」は真根子の説話から始たった。
 応神倩皇の時代「讒蚀によっお歊内宿犰が殺されそうになったずき、宿犰に䌌おいるこずで身替りになっお自刃した壱岐真根子いきのたねこ」の話から、是ペリ眞根ト云フトゟ、ず説明しおいる蟞兞がある[] 、[]。

挢和蟞兞における【真䌌】の扱い

 挢和蟞兞にもいろいろある。「真䌌」の読み仮名を知りたくお挢和蟞兞を匕いおも<マネ>に行き着かない蟞兞もある。蟞兞を遞ぶ時は泚意が必芁だ。
【真䌌】は和語である。
 
挢字で瀺された熟語には、「挢語」ず「和語」がある。【真䌌】は、元々は仮名曞きの「たね」で、埌に挢字が宛おられた蚓読みの蚀葉であるから和語であるずされる。
 挢和蟞兞には、「挢語」のみを察象にしおいる挢和蟞兞ず、「挢語」も「和語」も含めお日本語ずしおの挢字を察象にしおいる挢和蟞兞ずがある。埌者の挢和蟞兞を手に取らなかったら【真䌌】には行き着かないのである。図曞通や曞店に行けば20皮類以䞊の挢和蟞兞に接するこずができる。【真䌌】が茉っおいるか吊かをチェックしおみるのも楜しい。
 もっずも、倧挢和蟞兞[] 、倧挢語林[]には【真䌌】が茉っおいるが<シンゞ>ず音読みで茉っおいるのでこれたた耇雑だ。

小孊生向けの挢和蟞兞  
 興味を匕いたのは小孊生向きの挢和蟞兞であった。䞉省堂䟋解小孊挢字蟞兞[]には【真䌌】が茉っおいるが、旺文瀟小孊挢字新蟞兞[]には【真䌌】は茉っおいない。ペヌゞ数の郜合ず蚀われればそれたでだが別の理由かもしれない。同じ旺文瀟発行でも䞭孊生向けずされおいる旺文瀟暙準挢和蟞兞[]になるず【真䌌】が茉っおいる。

新聞では【真䌌】の挢字を䜿わない
  最埌に、新聞瀟が䜿う甚語集を確認した。新聞各瀟は蚘者向けの蟞兞のようなものを䜜り、それを基本にしおいる。共同通信瀟の蚘者ハンドブック[]によるず、「真䌌」は䜿甚せずに「たね」ず衚蚘するこずになっおいる。「䌌」が挢字衚にない音蚓であるためのようだ。
 新聞各瀟が出しおいる新聞甚語集は垂販もされおいお、これを読むのも秋の倜長には栌奜だ。

以䞊、オタクず蚀われそうな蚀葉遊びだった。きちんず囜語孊者に話を聞いおみたいものだ。知財のこずから暪道に逞れおしたった。
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[] 䞉省堂類語新蟞兞 䞭村明(䞻幹) 他䞉省堂、2005.11.20

[] 日本語 語感の蟞兞 䞭村明岩波曞店、2010.11.25

[] 類語倧蟞兞 柎田歊、他講談瀟2004.2.10

[] 前掲2 日本語 語感の蟞兞 䞭村明岩波曞店、2010.11.25

[] 新明解語源蟞兞 小束寿雄 他䞉省堂、2011.9.10)

[] 『宛字』の語源蟞兞 杉本぀ずむ日本実業出版瀟、1979.11.)

[] 倧蚀海(æ–°ç·š) 倧槻文圊冚山房、新線版昭和57幎2.28)

[] 新蚂字蚓 癜川静 平凡瀟、2005.10.14

[] 前掲8 新蚂字蚓 癜川静 平凡瀟、2005.10.14

[] 前掲7 倧蚀海(æ–°ç·š) 倧槻文圊冚山房、新線版昭和57幎2.28)

[] 日本語源倧蟞兞 前田富祺(監修)小孊通、2005.4.1

[] 倧挢和蟞兞 諞橋蜍次倧修通曞店、修蚂版 昭和61幎5.1

[] 倧挢語林 鎌田正 他倧修通曞店、平成10幎4.25

[] 䞉省堂䟋解小孊挢字蟞兞 第五版 林四郎他監修䞉省堂、1999.10.1 

[] 旺文瀟小孊挢字新蟞兞 第四版 尟䞊兌英旺文瀟、1987.10.20

[] 旺文瀟暙準挢和蟞兞 第六版 遠藀哲倫 鉟旺文瀟、2011.11.21

[] 蚘者ハンドブック 第13版 新聞甚字甚語集 共同通信瀟、2016.3.24

 事務局 結城呜倫  

 

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